邦題 帝国とその周辺に関する簡易案内
原題 The Pocket Guide
to The Empire and its environs
著者 帝国地理協会
解説在中
諸々の土地に関する
諸々の住民の種々の慣習に関する
更には
自然・位置・影響に於いて興味ぶかい
それらの地方に於ける有用な歴史
捧げる
洞察と見識に満ちるTiber Septim皇帝陛下の
真理と知識に対する弛まぬ献身に対して
帝国地理協会の権威の下に於いて公刊する
共通紀元 864年
序文
Skyrim
Cyrodiil
High
Rock
Hammerfell
Aldmer領
Elsweyr連邦
Morrowind
未開地域
Xanの注釈:この興味ぶかい文書はTiber
Septimの治世の初期に著されたものである。この文書はTamriel帝国の住民に関する基本的情報の一切を収録している。さあ、『帝国の簡易案内』を楽しんで欲しい。
Qwertyの注釈:『簡易案内』が初めて公になった際には、それは序文と至る所に短い手書の注記を収録していた。これらの注記と序文の筆致から、それらは同一人物(その一般的姿勢は相当に反人間的・反帝国的である1人のエルフ)によって著されたものであると容易に考え得る。彼のコメントは、必要とされる“物語の反面”というものをあちらこちらでふんだんに提供している。生憎だが、そのMerの名前さえ我々は分からない。彼は「YR」というイニシャル(「Y」は円記号〔¥〕のように交差していた)のみ序文に署名していた。
ウェブ・ページ上に記述する(良い)方法が存在しないため、彼のコメントはポップ・アップ・ウィンドウ或いは黄色の斜体の補足記事として読めるようにした。その一方、私は自ら幾らか注記を加えずには居られなかった。主に、『帝国簡易案内』の事件と人物を他のテキストに結び付けさせるものである。下線を引いてあるテキストの断片に出くわした際には何時でも、それはコメントである。見出しに「YR」と読める際には、それは我らがミステリアスなエルフによるものである――「Qwerty」と書いてある際には何時でも、それは小生によるものである。
Xanの追加注釈:私は幾らか更なる注記を加えた。この文書は紀元を記述するのに“共通紀元〔CE:Common Era〕”を使用していることに注意して欲しい。この共通紀元は第2紀と解釈されるべきものであり、そのため、この文書を読む際はそれを心に留めて欲しい。
諸帝の後胤 8の祈願と16の穏健な冒涜 その〈永遠〉からなる止まり木が〈日〉を与えた、そのAKATOSHに対して てし対にHAIHTEOBのそ、るた〈泉の感霊〉 |
眼前の新時代の幕開に際して、より良く前方を照らし出すため、我々は、自身が存在してきたところの、自身が存在しているところの土台を理解するべき時である。
この冊子はHunding湾の戦の祝賀(あらゆる人間の王国がCyrodiilの皇帝の確固たる支配に復したことを印づけた)に際して著され、現在の帝国属州とその周辺地域に関する簡潔な記述を求めるものである――それらの歴史・民族・現在の情勢。我々は時系列と正確性・完全性が吊り合いを取れるよう努めた――この有益な案内を、興味を抱いた全土の市民諸君の手に渡すことに対する我々の情熱に誤りが存在したとしても、寛大な読者諸氏による御容赦を乞いたい。
帝国はTamriel(既知の内で世界最大の大陸)に跨って広がっている。Tamrielの北方にAtmoraが存在しており、そこから〔Tamriel〕世界の人間は訪れた。西方にYokudaが存在しており、それはRedguardの失われた郷土である。東方にAkavirが存在しており、前代、その軍勢がTamrielを侵略した。南方は全てが謎に包まれ、エルフの失われた郷土という噂である。
Tamrielそれ自体は8個の大地域に分かれている――Skyrim、Cyrodiil、High Rock、Summerset IslesならびにValenwoodのAldmer領、Hammerfell、Morrowind、Elsweyr連邦。MorrowindやSkyrimのような、これらの幾つかは、歴史的に見て、諸々の王国の内に統一していた――他方、High RockやElsweyrのようなものは、多数派の人種や文化の下に統一していた、多数の王国・族長領・諸村連合などのかなり緩やかな集合であった。第二帝国はその最盛期に於いて、これらの分裂していた集合を、地方総督(Cyrodiilによって直接に派遣されるか或いは地元の人々から任命される)が統治するところの諸々の帝国領の内に公的に組織した(Morrowindは特筆に値する例外であり、一度たりとも元来のCyrodiil帝国に征服されておらず、そのため、帝国属州としての処遇から逃れている)。Cyrodiil帝国の没落に際して各属州のそれぞれの支配者の下に支配権が復すると、数百年に亘る混乱状態が結果して、属州の多くは諸々の独立王国と小国が所有するところとなった。現在、幸運にも、あらゆる人間の王国はTiber Septimの第三帝国に取り戻され、そして今一度、それらの全ては帝国属州という誇り高い肩書を具えているのである。
Aldmer領・Elsweyr連邦・Morrowindは未だ帝国に所属していないが、学者に対する啓蒙のために、一般市民に対する魅了のために、兵士に対する予習のために、それらに関して本書に於いて記述されている。第三帝国は未だ青年時代に在り――〔陽が姿を現す〕新たな地平線がレッド・ダイアモンドの旗の下の夜明をやがて如何なる言葉によって迎えることになるのか、それを誰が予言できるものだろうか?
或る諸地域は、それらの獣人の住民が持つ原始文明の故に、属州としての分類から逃れている。これらの獣人の“国家”は総合的に未開地域として知られており、それらは皇帝の興味を惹くかも知れない(或いは惹かないかも知れない)ものである。それらが収録してあるのは、最も勇敢な旅人のためにのみ、また、これらのTamrielの未開の辺境と対照的な極めて輝かしい救済に向け文明の業績を投入するためである。
さて、市民諸君、帝国領に関する我々のささやかな調査を批評して頂けるよう、我々は諸君に懇願するものである。もしも楽しみ学んで頂けるようならば、それは、筆者の瑣末な労苦の故ではなく、我らが最愛の皇帝陛下の恵み深い慈悲の故であり――彼の名は正に我々の舌上に於いてアムブロシアの如き物であり、その知恵に於いて、この調査を作成してTamrielの真摯かつ賢明なる人々の間に配布するべきであると規定した――これらの領域と領土に於ける栄光と困難をより良く理解できるように、彼が大変な不屈の精神によって我々の名の下に担っているところの支配者たることの重大な負担により良く感謝できるようになるものである。
エルフの指示語に関する注釈:エルフ全体は時には“Aldmer”或いは“古の種”と呼ばれる。彼らの各々の血統も同様に人間風の名前とAldmer風の名前の両方で呼ばれる――従って、ハイ・エルフは“Altmer”、ダーク・エルフは“Dunmer”、ウッド・エルフは“Bosmer”などなどである。“Mer”も1人のエルフを指すのに使われる。或る職業や商売に従事するエルフを指示する言葉は、それゆえ正確には、例えば、「クラフト・メア」や「ノーブル・メア」と言い得るものである。