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Vanilla/Books/SKLxRestoration3
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SKLxRestoration3
**訳文 [#md45b514] // 注意:訳文の部分は中括弧({と})が原文部分と異なり4つづつ。 #pre{{{{ <font face=1><DIV align="center"> <br> The_Exodus<br> Waughin_Jarth_著<br> <br> <DIV align="left"><IMG src="Book/fancy_font/v_63x62.dds" width=63 height=62>ralla_という少女がいた。可憐で、器量がよく、生気に満ち満ちていた。両親が望むものをすべて兼ね備えた娘であった。理想の娘を前にして、少女の両親は期待せざるをえなかった。少女の父は_Munthen_という名の成り上がり者で、娘の恵まれた結婚を信じ、将来は貴婦人となるだろうと思っていた。娘の母は_Cinneta_という名のか弱い女で、娘の立身出世を信じ、将来はナイトかソーサラーとなるだろうと思っていた。親として望みうる最高の夢を託し、娘の未来を論ずる二人であったが、両者の夢が叶うことはなかった。時とともに、娘は深刻な病に苛まれていったのだ。<br> <br> 両親は魔術師ギルドに助けを求めたが、Vralla_の病は恐ろしい奇病であり、助かる見込みはないと伝えられた。教会に走ったが、望みを捨てるよう伝えられた。娘の命は風前の灯火であった。<br> <br> 帝国の公的組織に絶望した_Munthen_と_Cinneta_の二人は、文明の影に潜む隠された力や秘術、魔女や隠遁するソーサラーを探し求めた。<br> <br> 「あなた方が行くべき場所はただ一つ」二人が_Wrothgaria_の山地で出会った年老いた薬草師はこう教えた。「Olenveld_の魔術師ギルドだ」<br> <br> 「ですが、魔術師ギルドにはもう行っています」Munthen_は反論した。「打つ手は無いと」<br> <br> 「Olenveld_にお行きなさい」薬草師はそう繰り返す。「だたし、その場所を絶対に他言してはならないよ」<br> <br> Olenveld_を見つけ出す事は容易ではなかった。そのような地名はどの地図にも記されていなかったのだ。だが、二人は_Skyrim_の書店で、第二期のものと思われる古い地図を発見する。その黄ばんだ紙面には_Olenveld_の名が記されていた。Olenveld_それは北部海岸沖に浮かぶ島にある都市で、夏の潮流にのれば_Winterhold_から船で一日の距離にあった。<br> <br> 病身の娘を船に乗せ、夫妻は出帆する。古い地図だけが頼りだった。大海の冷たい風が身にしみる。三人は同じ場所をぐるぐるとさ迷い、ほぼ丸二日間を洋上で過ごした。騙されたという思いが頭をもたげた。そのとき、あるものが目に飛び込んできた。<br> <br> 波打つ海のもやの間から、忘れられて久しい神々や英雄の崩れた彫像が姿を表した。それらの彫像に囲まれた場所には波止場があった。波止場には数隻の船が係留されていたが、船体は腐食し、沈みかけていた。Munthen_は波止場に船を泊めた。島に上陸した三人は荒れ果てた都市へと歩を進めた。<br> <br> 窓の壊れた酒場に井戸の枯れた広場、崩れた屋敷に焼け焦げた家屋、がらんとした商店に打ち捨てられた馬屋。都市全体が荒れ果ており、動くものは何一つなかった。ただ、海風だけが口笛のような唸りを上げ、吹きすさんでいた。墓石もあった。直線的な道路や路地が、墓碑の前で幾重にも交差していた。<br> <br> Munthen_と_Cinneta_は顔を見合わせた。肉体的な悪寒ではなく、精神的な寒気を感じていた。だが_Vralla_を見ると、二人はここへ来た目的を思い出した。そしてついに_Olenveld_の魔術師ギルドを見つけ出す。<br> <br> 一行は暗闇に包まれた建物の窓にロウソクの明かりを目にしたが、このような死の島で生きている者のことを思うと、何の救いにもならなかった。だが、二人はどんな恐怖に直面しようとも最後まで戦い抜こうと決意し、ドアをノックした。<br> <br> ドアから出てきたのは、ちぢれた金髪のふくよかな_Nord_の中年女性だった。彼女の後ろには、寡黙そうなはげ頭の_Nord_、おどおどした_Breton_の若い男女、かなりの老齢の_Breton_の男が立っていた。Breton_の若い男女の顔にはまだニキビが残り、落ち着かない様子だったが、Breton_の老人は来訪者を歓迎してにっこり微笑んでいた。<br> <br> 「まあ、大変」_Nord_の女性が驚いたように言った。「ドアのノックの音を聞いたときは、空耳かと思ったけど。さあ、中へ入って。寒いでしょう!」<br> <br> 戸口から招き入れられた三人は、打ち捨てられた様子がないギルドを目にして安堵した。床はきれいに磨き上げられ、明かりは部屋中を照らし出し、壁には陽気な飾り付けがしてあった。ギルドの面々は自己紹介を始めた。Olenveld_のギルドハウスには、二つの家族が暮らしていた。Nord_人の_Jalmar_と_Nette_、Breton_人の_Lywel, Rosalyn,_老_Wynster_である。彼らはホットワインとパンで三人をもてなし、_Munthen_と_Cinneta_はここに至った経緯と医師や薬草師たちから聞いた_Vralla_の病状を説明した。彼らは親切で協力を惜しまなかった。<br> <br> 「ご存知のとおり」Cinneta_は目に涙を浮かばせながら言った。「Olenveld_で魔術師ギルドを見つけられるとは思っておりませんでした。ですが、今、私たちはここにいます。お願いです。皆さんが最後の望みなのです。」<br> <br> 五人のギルドメンバーも同じように目に涙を浮かべていた。中でも_Nette_はむせび泣いていた。<br> <br> 「そんな、大げさな」Nette_が泣き叫んだ。「もちろん、力をお貸します。お子さんはすっかり良くなりますよ」<br> <br> 「話しておくべきことが」Jalmar_が言った。彼は平静を装っていたが、明らかに話に心を打たれていた。「ここはギルドハウスだけど、私たちはメイジではないんだ。Exodus_のあと、私たちは研究のために、打ち捨てられていたこの建物に住み着いたに過ぎないんだ。私たちは死霊術師なんだよ。」<br> <br> 「死霊術師ですって?」Cinneta_は体を震わせた。こんなに親切な人たちが、あの恐ろしい死霊術師なもんですか。<br> <br> 「ええ、そうですの」彼女の手をとって、Nette_が微笑んだ。「確かに、私たちには悪い噂が絶えません。かつては悪い術だったかもしれまぜんが、今は良いこともできるんです。それでも、あのぞんざいな_Archmagister、Hannibal_Traven_は…」<br> <br> 「Traven_の魂なんて_Worm_King_に魂に喰われちゃえ!」それまで静かだった老人が、突然ののしった。<br> <br> 「あらあら、Wynster_」うら若い_Rosalyn_が言った。彼女は顔を赤くして、申し訳なさそうに_Cinneta_に微笑んだ。「ごめんなさい。いつもはこんなんじゃないんですよ」<br> <br> 「いや、まったくその通りだ。Mannimarco_がこの問題に終止符を打ってくれるだろうね」Jalmar_が言った。「でも今のところ、お先真っ暗。Traven_が死霊術の追放を宣言して以来、我々はこうやって身を隠さなくてはいけなくなった。唯一の選択肢が、死霊術の全てを捨て去ることだった。馬鹿げてる。とは言え、そうした者も多い」<br> <br> 「Olenveld_を知る者は少ない。Tiber_Septim_がここを秘密の墓地にしたからね」Lywel_が言った。「ここにたどり着くのに一週間かかったんだ。でもここは最高さ。死体には事欠かないし。分かるだろう?」<br> <br> 「Lywel!」Rosalyn_が叱りつける。「怖がらせてどうするの!」<br> <br> 「すまない」Lywel_は驚いて歯をむき出して言った。<br> <br> 「皆さんがここでしている事に口出しはしません」Munthen_は厳かに言った。「ただ娘にしてやれる事を知りたいんです」<br> <br> 「それなら」肩をすくめながら_Jalmar_が言った。「娘さんの死を防ぐことはできる。もう病気に悩まされることもないだろう」<br> <br> Cinneta_は喘いだ。「お願いです。私たちの全てを差し上げますから!」<br> <br> 「よしてください」大きく太い腕で_Vralla_を抱きかかえた_Nette_が言った。「本当にかわいい子ね。楽になりたい?」<br> <br> Vralla_は弱々しく頷いた。<br> <br> 「Rosalyn_はここに残って、」Jalmar_が言った。「ご夫妻にちゃんとした食事を出してくれ」<br> <br> Nette_が_Vralla_を別な場所へ運び出そうだとすると、Cinneta_は彼女を追った。「待って。私も行きます」<br> <br> 「ええ、心中お察ししますわ。でも、そんなことをしたら、儀式が駄目になってしまうの」Nette_が言った。「大丈夫。何十回も経験があるから」<br> <br> Munthen_が妻に腕を回すと、彼女の気持ちも和らいだ。Rosalyn_は台所に急ぐと、焼き鳥とホットワインを持ってきた。夫妻は黙々と食べ始めた。<br> <br> 突然、老_Wynster_が身震いした。「女の子は死んだよ」<br> <br> 「え!」Cinneta_が喘いだ。<br> <br> 「一体全体どういうことだ!?」 Munthen_が叫んだ。<br> <br> 「Wynster、余計なことを言うんじゃありません」Lywel_は老人を睨みつけると、Munthen_と_Cinneta_に向き直った。「娘さんは死ぬ運命でした。死霊術は病気を治すものではないんです。死人に命を吹き込んだり、死体から新たな生命を創り出したり、全身を作り変える術なの。駄目になった体の一部を治すことはできないんです」<br> <br> Munthen_は激怒して立ち上がった。「あの狂人どもは娘を殺して…」<br> <br> 「違うわ」Rosalyn_がさえぎった。彼女のおどおどした瞳に、今は火がともっていた。「ここに着いたときに、あの子はすでに虫の息でした。それは誰の目にも明らかだったはずです。確かに恐ろしく耐え難いことかもしれませんが、あんなに仲の良い夫婦を「狂人」なんて呼ばせません」<br> <br> Cinneta_は涙にむせんだ。「娘は生き返るんですよね?」<br> <br> 「ええ、そうよ」Lywel_は満面の笑みを浮かべて言った。<br> <br> 「ああ、ありがとう。ありがとう」Cinneta_は涙にむせんだ。「私たちはなんて事を…」<br> <br> 「分かるわ、その気持ち」Wynster_の手を優しく握りながら_Rosalyn_が言った。「彼を失うと知ったとき、私も全てをなげうったもの。ちょうど今のあなたたちのように」<br> <br> Cinneta_が微笑んだ。「お父さんは何歳なの?」<br> <br> 「息子よ」Rosalyn_が正した。「六歳よ」<br> <br> 別の部屋から可愛らしい足音が聞こえてきた。<br> <br> 「Vralla,_ご両親に挨拶しなさい」Jalmar_が言った。<br> <br> Munthen_と_Cinneta_が振り返ると、二人は感涙にむせんだ。 }}}}
//=================================== // Format_ver:0.0.1 (2008-01-01) // // 【解説】 // ・この部分は書物翻訳時に自動的に読み込まれるテンプレート記載のヘッダです。 // ・翻訳ページ作成時も削除しない事を推奨します // // 【記述ガイド】 // ・#preの後の中括弧({と})のセット間に原文/訳文をタグが付いたまま // コピペすると編集上も表示上も便利です // // 【注意】 // ・本文部分を囲む#pre記述ですが、原文と訳文を囲む中括弧は // 『原文は3つづつ、訳文は4つづつ』 // になっている事に注意して下さい。これはMod作成時に // 正規表現で本文(訳文)を抽出するのに便利故です。 // ・訳文で半角スペースを表現したいときはアンダースコア(_)に置き換えてください // ・半角スペースを記述するとそこで改行扱いになるので注意して下さい // ・新しい訳を行う場合は古い訳の下に同じ書式で加えていくようにして下さい // ・翻訳未完時は、 【訳文記述エリア】 という文字列を残して置いて下さい(プログラム処理用) //=================================== *題名 [#u1031999] **原題 [#z95e92c9] -The Exodus **訳題 [#vd9c1c8f] エクソダス *本文 [#wed03a3c] **原文 [#c5439a55] // 注意:訳文の部分は中括弧({と})が3つづつ。 #pre{{{ <font face=1><DIV align="center"> <br> The Exodus<br> By Waughin Jarth<br> <br> <DIV align="left"><IMG src="Book/fancy_font/v_63x62.dds" width=63 height=62>ralla was a little girl, beautiful and sweet-natured, beautiful and smart, beautiful and energetic. Everything that her parents had dreamed she would be. As perfect as she was, they could not help but have dreams for her. Her father, a bit of a social climber named Munthen, thought she would marry well, perhaps become a Princess of the Empire. Her mother, an insecure woman named Cinneta, thought she would reach greatness on her own, as a knight or a sorceress. As much as they wanted the very best for their daughter, they argued about what her fate would be, but both were wrong. Instead of growing up, she grew very ill.<br> <br> The Temples told them to give up hope, and The Mages Guild told them that what afflicted Vralla was so rare, so deadly, that there was no cure. She was doomed to die, and soon.<br> <br> When the great institutions of the Empire failed them, Munthen and Cinneta sought out the witches, the sorcerer hermits, and the other hidden, secret powers that lurk in the shadows of civilization.<br> <br> 'I can think of only one place you can go,' said an old herbalist they found in the most remote peaks of the Wrothgarian Mountains. 'The Mages Guild at Olenveld.'<br> <br> 'But we have already been to the Mages Guild,' protested Munthen. 'They couldn't help us.'<br> <br> 'Go to Olenveld," the herbalist insisted. "And tell no one that you're going there.'<br> <br> It was not easy to find Olenveld, as it did not appear on any modern map. In a bookseller's in Skyrim, however, they found it in a historic book of cartography from the 2nd Era. In the yellowed pages, there was Olenveld, a city on an island in the northern coast, a day's sail in summertide from Winterhold.<br> <br> Bundling their pale daughter against the chill of the ocean wind, the couple set sail, using the old map as their only guide. For nearly two days, they were at sea, circling the same position, wondering if they were the victim of a cruel trick. And then they saw it.<br> <br> In the mist of crashing waves were twin crumbled statues framing the harbor, long forgotten Gods or heroes. The ships within were half-sunk, rotten shells along the docks. Munthen brought his ship in, and the three walked into the deserted island city.<br> <br> Taverns with broken windows, a plaza with a dried-up well, shattered palaces and fire-blackened tenements, barren shops and abandoned stables, all desolate, all still, but for the high keening ocean wind that whistled through the empty places. And gravestones. Every road and alley was lined, and crossed, and crossed again with memorials to the dead.<br> <br> Munthen and Cinneta looked at one another. The chill they felt had little to do with the wind. Then they looked at Vralla, and continued on to their goal - the Mages Guild of Olenveld.<br> <br> Candlelight glistened through the windows of the great dark building, but it brought them little relief to know that someone was alive in the island of death. They knocked on the door, and steeled themselves against whatever horror they might face within.<br> <br> The door was opened by a rather plump middle-aged Nord woman with frizzy blond hair. Standing behind her, a meek-looking bald Nord about her age, a shy teenage Breton couple, still very pimply and awkward, and a very old, apple-cheeked Breton man who grinned with delight at the visitors.<br> <br> 'Oh, my goodness,' said the Nord woman, all afluster. 'I thought my ears must be fooling me when I heard that door a-knockin'. Come in, come in, it's so cold!'<br> <br> The three were ushered in the door, and they were relieved to find that the Guild did not look abandoned in the least. It was well swept, well lit, and cheerfully decorated. The group fell into introductions. The inhabitants of the Guildhouse in Olenveld were two families, the Nords Jalmar and Nette, and the Bretons Lywel, Rosalyn, and old Wynster. They were friendly and accommodating, immediately bringing some mulled wine and bread while Munthen and Cinneta explained to them what they were doing there, and what the healers and herbalists had said about Vralla.<br> <br> 'So, you see,' said Cinneta, tearfully. 'We didn't think we'd find the Mages Guild in Olenveld, but now that we have, please, you're our last hope.'<br> <br> The five strangers also had tears in their eyes. Nette wept particularly noisily.<br> <br> 'Oh, you've been through too, too much,' the Nord woman bawled. 'Of course, we'll help. Your little girl will be right as rain.'<br> <br> 'It is fair to tell you,' said Jalmar, more stoically, though he clearly was also touched by the tale. 'This is a Guildhouse, but we are not Mages. We took this building because it was abandoned and it serves our purposes since the Exodus. We are Necromancers.'<br> <br> 'Necromancers?' Cinneta quivered. How could these nice people be anything so horrible? <br> <br> 'Yes, dear,' Nette smiled, patting her hand. 'I know. We have a bad reputation, I'm afraid. Never was very good, and now that well-meaning but foolish Archmagister Hannibal Traven -'<br> <br> 'May the Worm King eat his soul!' cried the old man quite suddenly and very viciously.<br> <br> 'Now, now, Wynster,' said the teenage girl Rosalyn, blushing and smiling at Cinneta apologetically. 'I'm sorry about him. He's usually very sweet-natured.'<br> <br> 'Well, of course, he's right, Mannimarco will have the last say in the matter,' Jalmar said. 'But right now, it's all very, well, awkward. When Traven officially banned the art, we had to go into hiding. The only other option was to abandon it altogether, and that's just foolish, though there are many who have done it.'<br> <br> 'Not many people know about Olenveld anymore since Tiber Septim used it as his own personal graveyard,' said Lywel. 'Took us a week to find it again. But it's perfect for us. Lots of dead bodies, you know ・<br> <br> 'Lywel!' Rosalyn admonished him. 'You're going to scare them!'<br> <br> 'Sorry,' Lywel grinned sheepishly.<br> <br> 'I don't care what you do here,' said Munthen sternly. 'I just want to know what you can do for my daughter.'<br> <br> 'Well,' said Jalmar with a shrug. 'I guess we can make it so she doesn't die and is never sick again.'<br> <br> Cinneta gasped, 'Please! We'll give you everything we have!'<br> <br> 'Nonsense,' said Nette, picking up Vralla in her big, beefy arms. 'Oh, what a beautiful girl. Would you like to feel better, little sweetheart?'<br> <br> Vralla nodded, wearily.<br> <br> 'You stay here,' Jalmar said. 'Rosalyn, I'm sure we have something better than bread to offer these nice folks.'<br> <br> Nette started to carry Vralla away, but Cinneta ran after her. 'Wait, I'm coming too.'<br> <br> 'Oh, I'm sure you would, but it'd ruin the spell, dear,' Nette said. 'Don't worry about a thing. We've done this dozens of times.'<br> <br> Munthen puts his arms around his wife, and she relented. Rosalyn hurried off to the kitchen and brought some roast fowl and more mulled wine for them. They sat in silence and ate.<br> <br> Wynster shuddered suddenly. 'The little girl has died.'<br> <br> 'Oh!' Cinneta gasped.<br> <br> 'What in Oblivion do you mean?!' Munthen cried.<br> <br> 'Wynster, was that really necessary?' Lywel scowled at the old man, before turning to Munthen and Cinneta. 'She had to die. Necromancy is not about curing a disease, it's about resurrection, total regeneration, transforming the whole body, not just the parts that aren't working now.'<br> <br> Munthen stood up, angrily. 'If those maniacs killed her -'<br> <br> 'They didn't,' Rosalyn snapped, her shy eyes now showing fire. 'Your daughter was on her last breath when she came in here, anyone could see that. I know that this is hard, horrible even, but I won't have you call that sweet couple who are only trying to help you, 'maniacs.''<br> <br> Cinneta burst into tears, 'But she's going to live now? Isn't she?'<br> <br> 'Oh yes,' Lywel said, smiling broadly.<br> <br> 'Oh, thank you, thank you,' Cinneta burst into tears. 'I don't know what we would have done -' <br> <br> 'I know how you feel,' said Rosalyn, patting Wynster's hand fondly. 'When I thought we were going to lose him, I was willing to do anything, just like you.'<br> <br> Cinneta smiled. 'How old is your father?'<br> <br> 'My son,' Rosalyn corrected her. 'He's six.'<br> <br> From the other room came the sound of tiny footsteps.<br> <br> 'Vralla, go give your parents a big hug,' said Jalmar.<br> <br> Munthen and Cinneta turned, and the screaming began. }}} **訳文 [#md45b514] // 注意:訳文の部分は中括弧({と})が原文部分と異なり4つづつ。 #pre{{{{ <font face=1><DIV align="center"> <br> The_Exodus<br> Waughin_Jarth_著<br> <br> <DIV align="left"><IMG src="Book/fancy_font/v_63x62.dds" width=63 height=62>ralla_という少女がいた。可憐で、器量がよく、生気に満ち満ちていた。両親が望むものをすべて兼ね備えた娘であった。理想の娘を前にして、少女の両親は期待せざるをえなかった。少女の父は_Munthen_という名の成り上がり者で、娘の恵まれた結婚を信じ、将来は貴婦人となるだろうと思っていた。娘の母は_Cinneta_という名のか弱い女で、娘の立身出世を信じ、将来はナイトかソーサラーとなるだろうと思っていた。親として望みうる最高の夢を託し、娘の未来を論ずる二人であったが、両者の夢が叶うことはなかった。時とともに、娘は深刻な病に苛まれていったのだ。<br> <br> 両親は魔術師ギルドに助けを求めたが、Vralla_の病は恐ろしい奇病であり、助かる見込みはないと伝えられた。教会に走ったが、望みを捨てるよう伝えられた。娘の命は風前の灯火であった。<br> <br> 帝国の公的組織に絶望した_Munthen_と_Cinneta_の二人は、文明の影に潜む隠された力や秘術、魔女や隠遁するソーサラーを探し求めた。<br> <br> 「あなた方が行くべき場所はただ一つ」二人が_Wrothgaria_の山地で出会った年老いた薬草師はこう教えた。「Olenveld_の魔術師ギルドだ」<br> <br> 「ですが、魔術師ギルドにはもう行っています」Munthen_は反論した。「打つ手は無いと」<br> <br> 「Olenveld_にお行きなさい」薬草師はそう繰り返す。「だたし、その場所を絶対に他言してはならないよ」<br> <br> Olenveld_を見つけ出す事は容易ではなかった。そのような地名はどの地図にも記されていなかったのだ。だが、二人は_Skyrim_の書店で、第二期のものと思われる古い地図を発見する。その黄ばんだ紙面には_Olenveld_の名が記されていた。Olenveld_それは北部海岸沖に浮かぶ島にある都市で、夏の潮流にのれば_Winterhold_から船で一日の距離にあった。<br> <br> 病身の娘を船に乗せ、夫妻は出帆する。古い地図だけが頼りだった。大海の冷たい風が身にしみる。三人は同じ場所をぐるぐるとさ迷い、ほぼ丸二日間を洋上で過ごした。騙されたという思いが頭をもたげた。そのとき、あるものが目に飛び込んできた。<br> <br> 波打つ海のもやの間から、忘れられて久しい神々や英雄の崩れた彫像が姿を表した。それらの彫像に囲まれた場所には波止場があった。波止場には数隻の船が係留されていたが、船体は腐食し、沈みかけていた。Munthen_は波止場に船を泊めた。島に上陸した三人は荒れ果てた都市へと歩を進めた。<br> <br> 窓の壊れた酒場に井戸の枯れた広場、崩れた屋敷に焼け焦げた家屋、がらんとした商店に打ち捨てられた馬屋。都市全体が荒れ果ており、動くものは何一つなかった。ただ、海風だけが口笛のような唸りを上げ、吹きすさんでいた。墓石もあった。直線的な道路や路地が、墓碑の前で幾重にも交差していた。<br> <br> Munthen_と_Cinneta_は顔を見合わせた。肉体的な悪寒ではなく、精神的な寒気を感じていた。だが_Vralla_を見ると、二人はここへ来た目的を思い出した。そしてついに_Olenveld_の魔術師ギルドを見つけ出す。<br> <br> 一行は暗闇に包まれた建物の窓にロウソクの明かりを目にしたが、このような死の島で生きている者のことを思うと、何の救いにもならなかった。だが、二人はどんな恐怖に直面しようとも最後まで戦い抜こうと決意し、ドアをノックした。<br> <br> ドアから出てきたのは、ちぢれた金髪のふくよかな_Nord_の中年女性だった。彼女の後ろには、寡黙そうなはげ頭の_Nord_、おどおどした_Breton_の若い男女、かなりの老齢の_Breton_の男が立っていた。Breton_の若い男女の顔にはまだニキビが残り、落ち着かない様子だったが、Breton_の老人は来訪者を歓迎してにっこり微笑んでいた。<br> <br> 「まあ、大変」_Nord_の女性が驚いたように言った。「ドアのノックの音を聞いたときは、空耳かと思ったけど。さあ、中へ入って。寒いでしょう!」<br> <br> 戸口から招き入れられた三人は、打ち捨てられた様子がないギルドを目にして安堵した。床はきれいに磨き上げられ、明かりは部屋中を照らし出し、壁には陽気な飾り付けがしてあった。ギルドの面々は自己紹介を始めた。Olenveld_のギルドハウスには、二つの家族が暮らしていた。Nord_人の_Jalmar_と_Nette_、Breton_人の_Lywel, Rosalyn,_老_Wynster_である。彼らはホットワインとパンで三人をもてなし、_Munthen_と_Cinneta_はここに至った経緯と医師や薬草師たちから聞いた_Vralla_の病状を説明した。彼らは親切で協力を惜しまなかった。<br> <br> 「ご存知のとおり」Cinneta_は目に涙を浮かばせながら言った。「Olenveld_で魔術師ギルドを見つけられるとは思っておりませんでした。ですが、今、私たちはここにいます。お願いです。皆さんが最後の望みなのです。」<br> <br> 五人のギルドメンバーも同じように目に涙を浮かべていた。中でも_Nette_はむせび泣いていた。<br> <br> 「そんな、大げさな」Nette_が泣き叫んだ。「もちろん、力をお貸します。お子さんはすっかり良くなりますよ」<br> <br> 「話しておくべきことが」Jalmar_が言った。彼は平静を装っていたが、明らかに話に心を打たれていた。「ここはギルドハウスだけど、私たちはメイジではないんだ。Exodus_のあと、私たちは研究のために、打ち捨てられていたこの建物に住み着いたに過ぎないんだ。私たちは死霊術師なんだよ。」<br> <br> 「死霊術師ですって?」Cinneta_は体を震わせた。こんなに親切な人たちが、あの恐ろしい死霊術師なもんですか。<br> <br> 「ええ、そうですの」彼女の手をとって、Nette_が微笑んだ。「確かに、私たちには悪い噂が絶えません。かつては悪い術だったかもしれまぜんが、今は良いこともできるんです。それでも、あのぞんざいな_Archmagister、Hannibal_Traven_は…」<br> <br> 「Traven_の魂なんて_Worm_King_に魂に喰われちゃえ!」それまで静かだった老人が、突然ののしった。<br> <br> 「あらあら、Wynster_」うら若い_Rosalyn_が言った。彼女は顔を赤くして、申し訳なさそうに_Cinneta_に微笑んだ。「ごめんなさい。いつもはこんなんじゃないんですよ」<br> <br> 「いや、まったくその通りだ。Mannimarco_がこの問題に終止符を打ってくれるだろうね」Jalmar_が言った。「でも今のところ、お先真っ暗。Traven_が死霊術の追放を宣言して以来、我々はこうやって身を隠さなくてはいけなくなった。唯一の選択肢が、死霊術の全てを捨て去ることだった。馬鹿げてる。とは言え、そうした者も多い」<br> <br> 「Olenveld_を知る者は少ない。Tiber_Septim_がここを秘密の墓地にしたからね」Lywel_が言った。「ここにたどり着くのに一週間かかったんだ。でもここは最高さ。死体には事欠かないし。分かるだろう?」<br> <br> 「Lywel!」Rosalyn_が叱りつける。「怖がらせてどうするの!」<br> <br> 「すまない」Lywel_は驚いて歯をむき出して言った。<br> <br> 「皆さんがここでしている事に口出しはしません」Munthen_は厳かに言った。「ただ娘にしてやれる事を知りたいんです」<br> <br> 「それなら」肩をすくめながら_Jalmar_が言った。「娘さんの死を防ぐことはできる。もう病気に悩まされることもないだろう」<br> <br> Cinneta_は喘いだ。「お願いです。私たちの全てを差し上げますから!」<br> <br> 「よしてください」大きく太い腕で_Vralla_を抱きかかえた_Nette_が言った。「本当にかわいい子ね。楽になりたい?」<br> <br> Vralla_は弱々しく頷いた。<br> <br> 「Rosalyn_はここに残って、」Jalmar_が言った。「ご夫妻にちゃんとした食事を出してくれ」<br> <br> Nette_が_Vralla_を別な場所へ運び出そうだとすると、Cinneta_は彼女を追った。「待って。私も行きます」<br> <br> 「ええ、心中お察ししますわ。でも、そんなことをしたら、儀式が駄目になってしまうの」Nette_が言った。「大丈夫。何十回も経験があるから」<br> <br> Munthen_が妻に腕を回すと、彼女の気持ちも和らいだ。Rosalyn_は台所に急ぐと、焼き鳥とホットワインを持ってきた。夫妻は黙々と食べ始めた。<br> <br> 突然、老_Wynster_が身震いした。「女の子は死んだよ」<br> <br> 「え!」Cinneta_が喘いだ。<br> <br> 「一体全体どういうことだ!?」 Munthen_が叫んだ。<br> <br> 「Wynster、余計なことを言うんじゃありません」Lywel_は老人を睨みつけると、Munthen_と_Cinneta_に向き直った。「娘さんは死ぬ運命でした。死霊術は病気を治すものではないんです。死人に命を吹き込んだり、死体から新たな生命を創り出したり、全身を作り変える術なの。駄目になった体の一部を治すことはできないんです」<br> <br> Munthen_は激怒して立ち上がった。「あの狂人どもは娘を殺して…」<br> <br> 「違うわ」Rosalyn_がさえぎった。彼女のおどおどした瞳に、今は火がともっていた。「ここに着いたときに、あの子はすでに虫の息でした。それは誰の目にも明らかだったはずです。確かに恐ろしく耐え難いことかもしれませんが、あんなに仲の良い夫婦を「狂人」なんて呼ばせません」<br> <br> Cinneta_は涙にむせんだ。「娘は生き返るんですよね?」<br> <br> 「ええ、そうよ」Lywel_は満面の笑みを浮かべて言った。<br> <br> 「ああ、ありがとう。ありがとう」Cinneta_は涙にむせんだ。「私たちはなんて事を…」<br> <br> 「分かるわ、その気持ち」Wynster_の手を優しく握りながら_Rosalyn_が言った。「彼を失うと知ったとき、私も全てをなげうったもの。ちょうど今のあなたたちのように」<br> <br> Cinneta_が微笑んだ。「お父さんは何歳なの?」<br> <br> 「息子よ」Rosalyn_が正した。「六歳よ」<br> <br> 別の部屋から可愛らしい足音が聞こえてきた。<br> <br> 「Vralla,_ご両親に挨拶しなさい」Jalmar_が言った。<br> <br> Munthen_と_Cinneta_が振り返ると、二人は感涙にむせんだ。 }}}}
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